昨年度より実施している情報交換会「教育」。今年度の第1回を7月4日(土)に開催いたしました。テーマは「今こそ注目!地域のチカラ」。市民はじめ、地域でさまざまな活動をされている多くの方にご参加いただきました。
[前半]地域で実践している人に聞いてみよう
地域で活動されているお二人のゲストスピーカーに、活動を始めるきっかけや日々の活動内容、活動に込めた熱い思いをお話しいただきました。
地域で学び、地域で育つ~世代をこえて学び合う場づくり~ / 櫻井久美さん(むすびや寺こや 代表)


活動の原点は、櫻井さん自身が抱いた「学校教育は学校だけが担うのか?」「学校に行けなくなると、学びの場はなくなるのか?」という疑問でした。不登校や障がいのあるお子さんを持つお母さんたちが、誰にも相談できずに一人で悩み、孤立している姿を目の当たりにし、「なぜこんな状況になってしまうのだろう」という強い思いを抱いたそうです。誰もが孤立しない社会をつくるために、ご自身の住まいでもあるお寺を、「場」として地域に開こうと決意されたとのこと。櫻井さんが目指すのは、居場所づくりではなく「地域で育ちあうコミュニティづくり」。子どもから大人までが「まざりあい」、関わりの中で互いを「知り」、「学び合える」場となるように、地域の方々をはじめ、多方面の方々とつながり、協力の輪を広げながら活動をされています。活動の1つとして、公園を使ったイベントも開催されており、そこではお父さんたちが大活躍されているそうです。お父さん同士のつながりをつくるのは難しいと言われていますが、活躍できる場があることで自然と会話が弾み、新しいつながりが生まれているそうです。「むずびや寺こや」の魅力がとても伝わってくるお話でした。
「むすびや寺こや」の情報についてはこちらより(きゃぱすホームページ 市民活動紹介)
地域社会の入口は商業施設から / 田中康子さん(育児サークル「アンファン広場」 代表)


元中学校教諭の田中さん。ご自身がお子さんを出産し、育児がどれだけ孤独であるかを痛感されたそうです。「親子で育つ」場をつくり、子育て中の親の孤立を少しでもなくしたいと団体を設立されました。設立から今年で20年を迎えられるそうです。田中さんは、活動の場をどんな親子でも必ず日常生活の中で訪れる「商業施設(アルプラザやイオンなど)」にしています。敷居が低く、誰もがふらっと立ち寄れる場所で、月4回ほど「おたのしみひろば」を開催し、親子を温かく迎え入れておられます。20年という長い活動の中で、時代とともに子育て環境は変化していますが、お母さんたちが少しでもストレスを解消し、親子がともに育っていけるような工夫を重ねていらっしゃいます。お子さんの様子を見守り、お母さんたちと会話を交わす中で、家庭が抱える小さな課題が見えてくるとのこと。時には、「どんな言葉をかければいいのだろう」と葛藤することもあるそうです。市役所などと連携し、子育て相談会やこども園・保育所入所相談会なども実施されています。生活動線上にある商業施設という強みを活かしたこの活動は、地域の子育て世帯にとって、一番身近で安心できる「社会への入口」となっています。
「育児サークル『アンファン広場』」の情報についてはこちらより(きゃぱすホームページ 市民活動紹介)
[後半]情報交換会 ~地域に必要な「ヒト・モノ・コト」~
5つのテーブルに分かれ、情報交換会を兼ねたワークショップを実施しました。



「茨木市に引っ越してきた3人家族」をモデルケースに設定。新しい土地で安心して暮らせるように、また、困ったときに助け合える関係を築くために、どのような「ヒト・モノ・コト」が必要かを考え、グループで1枚の「お助けマップ」を作成しました。
各テーブルでは、参加者それぞれの経験や活動に基づいた視点から、活発に意見が交わされていました。身近な暮らしの中にある点(人、施設、サービスなど)が結びつき、網目のようにつながる大切さを、改めて実感する機会となりました。
ワークショップでは、「何かを求める(助けてもらう)」だけではなく、「お返し(お礼)」として、どんなことができるのかについても意見交換をしました。「こんにちは」「ありがとう」といった日常の挨拶こそが関係性を築く第一歩であり、当たり前のようでいて実はとても難しい、という意見もありました。
櫻井さん、田中さんのお話、そしてワークショップでの対話を通じて、身近な暮らしの中にある「ヒト・モノ・コト」を今一度見直すことができました。地域の中で役割や居場所があること、そして地域全体で子育てができる環境が、いかに豊かな暮らしにつながるかを深く考える時間となりました。
参加者の声
- 地域の中で教育についてお話しできる場があるのは、とてもありがたいです。
- 教育について熱い想いを持った方が身近にいるのは、私にとっても心強いと思いました。
- 教育とは、特別に何かを教えるだけでなく、広く、地域のつながりで学びあうことでもあると思います。
- 地域における人間関係を、いかに導いていくかが大切であると思いました。
- さまざまな視点を共有する機会となり、とても貴重な時間でした。
今回のワークショップの企画、進行、およびファシリテーションは、「親まなび☆きらりん広場」の皆様にご協力いただきました。ありがとうございました。
次回の情報交換会「教育」は、12月5日(土)を予定しております。